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L-カルニチン

2008年10月 2日
アヒルの顔 L-カルニチンはダイエットにいいと聞くけど、どうしてなの?
ウサギの顔 生体の脂肪酸の分解に一役買っているアミノ酸だからだよ。
カルニチンが直接、脂肪を燃やす訳じゃないよ。
アヒルの顔 具体的にどの様に脂肪酸を分解するのか説明してよ。
ウサギの顔 順を追って説明するとね、
1 脂肪酸と補酵素が結合してアシル-CoAとなる。
2 アシル-CoAはカルニチンと結合してアシルカルニチンになる。
3 アシルカルニチンは、ミトコンドリアのマトリックス内へ移行する。
4 ミトコンドリア内でアシルカルニチンはアシル-CoAとカルニチンに分離する。
5 β-酸化により、アシル-CoAがアセチル-CoAに分解される。
6 アセチル-CoAはTCA回路にて分解される。
つまり、2の行程でカルニチンがどうしても必要になる。
2が行なわなければ先へ進まないから、脂肪酸の分解ができないのはわかるよね。
アヒルの顔 よくわからないわ。β-酸化やTCA回路とかも。
ウサギの顔 TCA回路はクエン酸回路ともいい、生体内で重要な代謝経路なんだ。
要は、脂肪酸の燃焼が成立するには補酵素を始め多くの物質が必要ということで、カルニチンはその一員ということなのさ。
アヒルの顔 でも、聞いてみるとカルニチンて、すごく大事じゃない。
毎日、積極的に補給しないと、ヤバいんじゃないの?
ウサギの顔 体内でリジンとメチオニンから合成されるから大丈夫だよ。
ただし、年をとるにつれて合成力は衰えるけどね。
食べ物なら、牛肉などの肉類に多く含まれている。
特に多いのがマトンだ。
アヒルの顔 マトンってウサギの肉ね。まずそうだわ。
ウサギの顔 まずそうで悪かったね。マトンは羊肉だよ。
若いうちは過不足なく食事に肉を取り入れていれば欠乏症にはならないと思うよ。
ただし、高齢者や菜食主義者や肉嫌いの人なんかは、サプリメントで補給したほうがいいかもね。
アヒルの顔 わたし若いから当面は心配しなくていいって訳ね。
ところでL-カルニチンの「L」って何よ?
ウサギの顔 カルニチンのように不斉炭素原子をもつ化合物は光学異性体が存在するんだ。L体とD体がね。
分子式が同じでも、原子の配置が異なるのさ。
自然界に存在するアミノ酸はほとんどがL体なんだけど、D体も存在するよ。
両者が混在するDL体というのもあるけど、これは人工的に合成されたものなんだ。
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