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重大災害を未然に防ぐ 危険予知活動(KYT)

2010年10月21日
アヒルの顔 最近、私の会社の人が交通事故を起こしちゃたもんだから、毎週のように危険予知活動(KYT)の勉強会されちゃってうんざりだわ。
事故なんて運なのに・・・
ウサギの顔 事故には発生確率があるんだよ。
Pちゃん「バードの法則」って知ってる?
アヒルの顔 アヒルはオウムよりも馬鹿だけど、スズメよりは賢いという法則ね。
ウサギの顔 バードの法則は、重大事故,軽傷事故,物損事故,ヒヤリハットの発生比率が、1:10:30:600になるという法則だよ。
もっと有名なハインリッヒの法則では、重大事故,軽傷事故,ヒヤリハットの発生比率が、1:29:300だ。
つまり、今回の会社の事故(重大事故)の背後では、数百のヒヤリハットが起きているはずなんだよ。
アヒルの顔 この間、路地からいきなり自転車が飛び出してきて接触しそうになったことがあるけど、あれはヒヤリハットね。
思い出してみると、けっこう危ない体験ってあるわね。
ウサギの顔 ヒヤリハットの減少は、重大事故の減少に繋がるんだ。
明日はわが身だから、KYTの勉強会には、真面目に参加しようね。
バードの法則を示す画像
バードの法則について

主なポイント

バードの法則は、重大事故の背景に軽微な事故やニアミスが多数存在することを示す、安全管理における経験則のひとつです。

研究によれば、1件の重大事故の背後には、10件の軽傷事故、30件の物損事故、600件のヒヤリ・ハット(ニアミス)が存在するとされています。

この法則は、ハインリッヒの法則と類似していますが、より詳細な分類と分析を特徴としています。

概要

バードの法則は、労働災害や事故防止の分野で活用される経験則であり、重大事故の発生メカニズムを理解するための重要な枠組みです。
フランク・E・バード・ジュニア(Frank E. Bird Jr.)が1969年に、約170万件の事故データを分析した結果として提唱しました。
主に職場の安全管理体制の改善に活用されます。

比率と意味

この法則は「1:10:30:600の法則」として知られ、次のように説明されます:

が存在するという比率です。
この比率は、「軽微な事象を放置すれば、いずれ重大事故につながる」というリスク管理の考え方を強調しており、早期対処の重要性を示しています。

ハインリッヒの法則との比較

バードの法則は、ハインリッヒの法則(1:29:300)をもとにしつつ、分析対象を物損事故やヒヤリ・ハットまで拡大したものです。
どちらの法則も、重大事故は多くの軽微な事象の積み重ねによって引き起こされるという考え方を共有しています。

項目 バードの法則 ハインリッヒの法則
比率 1:10:30:600 1:29:300
分析対象 重大事故、軽傷、物損、ヒヤリ・ハット 重大事故、軽傷、ヒヤリ・ハット
詳細度 高い(物損を含む) 比較的簡略
提唱者 フランク・E・バード・ジュニア ハーバート・W・ハインリッヒ
活用場面 現代の実務的な安全管理 シンプルな事故予防理論

結論

バードの法則は、重大事故を未然に防ぐために、日常的な小さな異常やヒヤリ・ハットを軽視せずに記録・分析し、対策を講じることの重要性を強調しています。
この法則は、ハインリッヒの法則を基礎としながらも、現代の安全管理においてより実践的かつ網羅的な枠組みとして位置づけられており、産業界や医療分野などでも幅広く活用されています。