あひるガアガアのタイトルロゴ

群馬・静岡などで猛暑日

2011年6月22日
ウサギの顔 夏至の今日、群馬県や静岡県など各地で35度以上の猛暑日となったそうだよ。
熱中症で搬送された人も、すでに600人を超えているらしいから、十分注意しないとね!!
アヒルの顔 わたしも水浴びの回数を増やすことにするわ。
夏の暑さに耐える女性のイラスト画像

夏の階段をのぼる ― 夏日、真夏日、猛暑日、酷暑日

夏には、汗のにおいと蝉の声がよく似合う。けれど、日本の夏というのは一筋縄ではいかない。
その暑さにも階段があり、段ごとに名前がついている。
少し蒸し暑いな、と感じる頃に顔を出すのが「夏日(なつび)」、そして本格的な「真夏日(まなつび)」が訪れ、やがて「猛暑日(もうしょび)」、さらには「酷暑日(こくしょび)」という名の、とんでもない日が現れる。

まずは「夏日」。
これは、最高気温が25℃以上の日のことをいう。
5月や6月、梅雨の晴れ間にひょっこりと現れて、まだ涼しげな風の中に、夏の気配をちらつかせる。
半袖を選ぶ日が増え、冷たい麦茶が恋しくなる頃。
夏日という言葉には、どこか穏やかで、風鈴の音が似合うような、そんな優しさがある。

やがて本格的な暑さがやってくる。
気温が30℃を超えると、「真夏日」の登場だ。
アスファルトは焼け、蝉は全力で鳴き、子どもたちはプールに飛び込む。
気温だけでなく、空気も熱を含み、もはや日傘や帽子が手放せない。
夏が本気を出してきたぞ、と体が知らせてくれるのがこの真夏日だ。

そして35℃を超えた日――それが「猛暑日」。
ここまでくると、もはや"暑い"では片づけられない。
炎天下に数分いるだけで、汗が滝のように流れ、脳がクラクラしてくる。
昼間は外に出ることすら危険な場合もある。
ニュースでは「熱中症警戒アラート」が飛び交い、冷房を使うよう何度も呼びかけられる。
夏の"猛威"がむき出しになる瞬間だ。

では、「酷暑日(こくしょび)」とは何か?――実はこれは、気象庁が公式に定義しているわけではない。
極端な暑さを伝える際に、報道や一般会話で使われる。
猛暑すら超えた、言葉では形容しきれないような酷(むご)い暑さ。
日差しではなく、もはや"熱気"が地面から襲ってくる。
こうなると、まるでサウナに閉じ込められたような一日だ。

こうして、「夏日 → 真夏日 → 猛暑日 → 酷暑日」と、暑さには段階がある。
ただ暑いだけではなく、それぞれの呼び名には、季節の表情や人々の暮らしぶりがにじんでいる。
四季を大切にしてきた日本ならではの感覚だろう。

それぞれの暑さの中にも、小さな発見や季節の美しさがある。
扇風機の風、氷の音、夕立のあとの涼しい風。
たとえ酷暑の日であっても、名前を知っていれば、暑さにも少しだけ向き合える気がするのだ。(亀吉)

Twitterツイートボタン