宇宙からの訪問者?「オウムアムア」の謎に迫る!
2020年7月 4日
最近、オウムアムアって鳥みたいな名前の謎の物体のうわさを聞いたんだけど、あれって何なの?
巷では宇宙人の乗り物とか言われているけど、結論から言うと、オウムアムアは恒星間天体だよ。恒星間天体というのは、他の恒星系からやってきて、ぼくたちの太陽系を通り過ぎていく天体のことなんだ。
他の恒星系? 例えばアルファ・ケンタウリとか?わざわざ遠くからたいへんね。
恒星間天体だと判明した理由は、観測データから双曲線軌道を描いていることが分かったからなんだ。双曲線軌道というのは、太陽の重力で軌道が緩やかに曲げられながらも、そのまま外宇宙へ飛び去っていく軌道のことだよ。
太陽系内の天体なら太陽の重力に束縛された楕円軌道を描くはずなのに、オウムアムアはそれよりずっと速く、太陽系を脱出できる速度で飛んでいたんだ。
ボイジャーが太陽系を脱出したのと似たようなイメージね。で、それがなぜ「宇宙人の乗り物」なんて言われてるの?
それは、オウムアムアの形が普通じゃなかったからだよ。観測データから、葉巻か円盤のような極端に細長い・平たい形をしていると推測されたんだ。
自然の天体でそんな形はほぼ見たことがなかったんだよ。
さらに、太陽から遠ざかるにつれて、重力だけでは説明できない不思議な加速も観測されたんだ。
彗星なら太陽熱でガスと塵が噴出して加速することもあるけど、オウムアムアにはそれが検出されなかった。
そんなもんだから、ソーラーセイル(太陽帆)という、光を帆で受けて進む宇宙船のようなものじゃないか、とハーバード大のアヴィ・ローブ教授らが仮説を立てたりしたんだ。
ただし、この仮説は科学者の間でも賛否が分かれているけどね。
気になるわね!追いかけて捕まえることはできないの?
まさに今、イギリスのi4is(恒星間研究イニシアチブ) という団体がプロジェクト・ライラという追跡計画を検討中さ。強力なロケットで探査機を打ち上げ、レーザー技術などで加速してオウムアムアに追いつこうという壮大な計画だよ。
まさか追いつけるなんて!いつ頃、捕獲できるのかしら?
計画通りなら2030年に打ち上げて、2049年頃に追いつく予定らしい。まだ検討段階だけど、実現すれば歴史的快挙だよ。
2049年って随分先の話ね・・・。エイリアンの宇宙船じゃなかったら、ちょっとガッカリだけど。
ボクは興味津々だよ。ちなみに、ボリソフ彗星のように他にも恒星間天体は見つかっているよ。
宇宙からのお客さんは案外多いのかもしれないね。
出典 :
双曲線軌道を描く天体の起源―恒星間天体か?それともオールトの雲からか?―
https://www.nao.ac.jp/news/science/2020/20200117-rise.html
Harvard University: 'Oumuamua as a Solar Sail (PDF)
https://lweb.cfa.harvard.edu/~loeb/TL.pdf
SETI Institute: 'Oumuamua news archive
https://www.seti.org/news-archive/news-archive-detail/?id=2225
Initiative for Interstellar Studies (i4is)
https://i4is.org/