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新型インフルエンザの脅威

2008年12月13日
「最近、新型インフルエンザの話題ばかりね。
そんなに怖いものなの? 」
「毒性の強いH5N1型鳥インフルエンザが変化して、人の間で感染し大流行するといわれているからね。
人間にとっては大問題だよ。 」
「冬とかに流行っているインフルエンザとは違うの?」
「季節性のインフルエンザには、A型のソ連型H1N1ウイルス、香港型H3N2ウイルスやB型ウイルスなどがあるけど、これらは昔からあるので人間はある程度の免疫力をもっている。
今回騒がれている新型インフルエンザは誰も免疫を持っていないので、非常に危険なんだ。 」
「それはヤバイわね。
でもインフルエンザって、ただの風邪の仲間じゃないの?」
「風邪のウイルスとは、全く別のものだよ。
インフルエンザウイルスは、大きく分けてA型、B型、C型 の3つがあるんだ。
H1N1型とかH5N1型と言われているのはA型の1種類だよ。
HとNとはウイルスが持つたんぱく質のことで、H(ヘマグルチニン)は1〜16、N(ノイラミニダーゼ)は1〜9種類ある。
つまり、この組み合わせによりA型は、144種の亜種が存在することになる。 」
「今回の主役は、その中のH5N1型ってやつね。
つまり、私たち鳥類が最も恐れている、死亡率ほぼ100%の鳥インフルエンザウイルスね!! 」
「そのとおり、この鳥インフルエンザウイルスのRNAが変異して、人間から人間へ感染するようになると懸念されている。
過去に流行ったスペインかぜや香港かぜのインフルエンザウイルスが弱毒型だったのに対して、このH5N1型鳥インフルエンザは強毒型なんだ。
さらに人間はこのウイルスに対して免疫がないので、発生したらパンデミックが起こるらしい。 」
「パンデミック・・・?」
「世界規模の大流行のことだよ。
日本では四人に一人が感染、64万人が死亡すると想定されているんだ。(厚生労働省)
パンデミックが発生したら、患者が病院に殺到するので医療機関の機能が低下するし、流通、治安、製造、サービスなど、社会機能の全てに影響が出て、大混乱になると予想されている。 」
「それは一大事ね。
国は何か対策をしているの? 」
「H5N1型鳥インフルエンザから製造されたワクチンの備蓄や事前接種を始めている。
プレパンデミックワクチンといわれるもので、ある程度の効果があるといわれている。
これに対して、パンデミックワクチンというのが新型インフルエンザから直接作られるワクチンなんだけど、 国民全員分のワクチンの製造に一年半かかるので、流行には間に合わないらしい。
また、抗インフルエンザ薬タミフルリレンザなども備蓄する方針を打ち出している。 」
「なんか、いまいち不安ね。
個人では、どんな対策をしたらいいのかしら? 」
「基本的に外出を極力控えなければならなくなるので、生活用品、医療品など、ある程度備蓄しておく必要があるよ。
食料は、流行期間が二ヶ月間と想定されているので、その分用意しておきたいね。
ライフラインが止まることも考えられるので、地震などの災害時と同様、飲料水、懐中電灯、ラジオ、といったものの用意も必要だろう。 」
「準備は万全よ。
でも、パンデミックが発生したら、わたしなんか真っ先に、炭酸ガスで窒息死させられそうね。
誰にも見つからない隠れ家を探しておかなきゃ。 」
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