ペットの熱中症に注意


お気の毒だわ。


ペットの熱中症リスクと対策
犬の熱中症
犬はペットの中でも特に熱中症リスクが高いとされています。
理由は、人間のように汗で体温を下げることができず、主に「パンティング(ハアハアと呼吸すること)」でしか体温を調節できないためです。
散歩時にはアスファルトの熱や照り返しによって体温が急上昇することがあります。
また、屋外に長時間つないだままにする、車内に放置する、エアコンを切った室内で留守番させるといった状況では、死亡例も報告されています。
猫や他の動物
猫も室内飼育が増えており、エアコンのない閉め切った部屋では熱中症の危険があります。
うさぎは特に暑さに弱い動物であり、獣医師も強く注意を呼びかけています。
野生のうさぎは地中の穴に逃げ込み体温を下げることができますが、室内飼育ではそれができず危険性が高まります。
また、フェレット・小鳥・ハムスター・モルモットなどの小動物も体が小さく熱に弱いため、ケージの配置や風通しの工夫が重要です。
室内での実践的な熱中症対策
環境づくり
・温度・湿度管理
室温はエアコンで26〜28℃程度、湿度は60%以下を目安に保ちます。
うさぎは、25℃前後を維持できれば理想的です。
温湿度計をケージ付近と部屋の両方に設置するとよいでしょう。
・風通しと日射対策
直射日光を避け、遮光カーテンやすだれを利用します。
扇風機は補助的に使い、空気を循環させることで体感温度を下げます。
・退避場所の確保
ペットが自分で涼しい場所を選べるように、ひんやりマット、アルミプレート、冷たい床材などを複数用意します。
水飲み場も部屋の複数箇所に設置しましょう。
・留守番時の注意
外出時にエアコンを切らないことが基本です。
タイマーやスマートプラグの設定ミス、停電などに備えて、室温通知デバイスや予備の送風手段を検討すると安心です。
・ケージ配置
窓際・西日が直接当たる場所・家電の排熱が強い場所は避けてください。
行動面
・散歩・遊ばせる時間帯(犬など)
屋外での散歩や運動は、早朝や夜など涼しい時間帯に限定します。
アスファルトは高温になりやすく、肉球がやけどするおそれがあるため、手で路面の温度を確認してから歩くと心配ありません。
・車内放置は厳禁
車内放置は短時間でも致命的な危険があります。夏場は外出時に必ず一緒に連れ出すことが原則です。
・ハイリスク個体への配慮
短頭種(フレンチブルドッグ、パグなど)、肥満、高齢、心臓や肺・内分泌系に疾患がある個体は特に発症しやすいため、散歩や遊びを無理させず、こまめに休憩・給水を行いましょう。
ペットは人間以上に暑さの影響を受けやすく、熱中症は命に関わる危険な症状です。
「温度と湿度の管理」「涼める場所や水を確保すること」「車内放置は絶対にしないこと」を徹底し、日常的に注意して見守ることが大切です。